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特別養護老人ホームに勤務していたころ、リスク管理についてやかましく言われていた。リスク委員会というものがあり(他にも排泄委員会や行事委員会などがある)月に一度会議を行い、あれこれと話し合っていた。1時間分は時間外手当が出るが、ダラダラとしゃべり続け、終わろうとしない「熱心な」職員がいて、超過分は出ないのですごく苦痛だった。「熱心な」人は一旦、閉会となってもまだしゃべり続け、介護部長や看護師などはさりげなくうまく帰っていたが、うまく帰れないで、えんえんと話を聞かされ続けている人は気の毒でかわいそうでならなかった。私はある時「もう残らない」と決意して、時間になったら帰ることに決めた。

働く側から膨大な時間を搾取しておきながら、その施設ではリスク管理はまったくうまくいっていなかった。


多くの利用者が転落・転倒して骨折し、入院し(病院から帰ってこない人もいた)誤嚥性肺炎を起こし、身体中あざだらけになり、そのたびにかかわった介護職が糾弾され、責任逃れ・責任転嫁、虚偽報告、同僚を陥れるといったことが横行した。

沈没船といっしょに沈むのは真っ平ごめんだったので逃げ出した。いっしょにがんばってきた仲間には悪いと思ったが、他人を慮る余裕などなかった。

残った仲間からか聞くその後の施設のありさまは地獄絵のようだった。

だが、それでもその施設は拡張を続けている。

そのときそのときの施策に合わせてユニットタイプを作ったり、小規模タイプを作ったりして生き残っている。

いずれ沈むのは間違いないが、しかし道連れが多すぎる。あまりにも多くの犠牲が伴いすぎる。

リスク管理と称して利用者や職員を監視して締め付けても事故は多発し、言い訳・もみ消しに終われている施設だが、社会資源として重宝されている。

そしてこのような施設はけっして例外的ではないというのが最大の問題点である。
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