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『ブラックバイト』(大内裕和、紺野晴貴)に紹介されている「すき家」の労働実態を読んで不謹慎だが笑ってしまった。

第三者委員会のレポートを読んだ時には、深刻に受け止めたのに…

入って間もなくワンオペをやらされ、作り方がわからなくてスマホで検索したらヤフーの知恵袋で出てきたとか、ビールの注文が入ったが栓抜きがみつけられず、フォークで取ろうとしたら手に突き刺さって出血したとか(それでも取れず今切らしてます…と言って断ったらしい)、仕事を教えてくれる「はずの」先輩アルバイトが来日3か月の外国人留学生だったとか、深夜のワンオペが終わっても次のバイトが来ないとか(バイトの遅刻とかではなく、入るはずの社員が別の店舗でワンオペをやっていて抜けられないらしい)…

悲劇であるはずなのだが、喜劇にしか見えないのである。

過重バイト労働で大学の講義に出られず単位を落としたり、精神疾患にかかり入院したり、深刻な悲劇であるにもかかわらず、コントのようなおかしさがある。

アルバイトたちは、このようなひどい労働を強いる会社ではなく、ワンオペ時に店にくる客を憎むようになる。理不尽に思えるが事実である。

すき家は世界から貧困をなくすという理念を掲げていたので、おそらくアルバイトたちは世界中の貧乏人をも憎んでいたのではなかろうか。

このようなことはすき家に限ったことではない。

接客のような人間相手のビジネスの場合、労働条件の悪さからくる辛さ・苦しさは、利益をもたらすはずの客にぶつけられることが非常に多い。

すき家やマクドナルドで嫌な思いをしたって、二度と行かなきゃいいだけの話である。
 
 私はすき家で一度すごく汚いつゆだく(どんぶりの外もつゆだくだった。中だってつゆだくとは頼んでなかった)を出されて以来、恐れおののき行っていない。

だが、介護や保育の場合はどうだろうか。気に食わないからって、「代わりはいくらでもある!他行くよ!」とは言えない。だからなのか、みな耐えている。介護や保育に携わる労働者は低賃金でかわいそうとか言われるが、もっとかわいそうなのは利用するほうだ。


会社を憎む代わりにみんな子どもや老人、障害者を憎んでいる。強い者より弱い者を憎み攻撃する方が簡単だからだ。

すき家の喜劇は福祉業界の喜劇とよく似ている。理念が同じだからか…






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