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美容業界は浮沈が激しく、開業と廃業が毎年1万店舗前後に及ぶといいます。さらに、昨今の不況の影響で、顧客のし烈な争奪戦が繰り広げられているようです。
美容業界は従業員の定着率が低く、美容師は自分の技術に自信を持つと店を転々とするみたいです。従業員を定着させることが課題のようにも思えますが、定着=よいこと、と単純には言えないです。
また、リピーターの確保も経営上課題かと思いますが、これも必ずしもリピーターが多い=よい、とも言えないのではないかと思います。
私は1回しか行かない美容院というのはほとんどないのですが、3~8回ぐらいで別のところに変えます。職場から近かったのが、転職で遠くなったから行かなくなったとかいうのもなかにはあるのですが、多くの場合はただ単に「他のところに変えたくなった」というのが理由です。平たく言えば飽きたということですが。
美容師さんも何度か顔を合わせているうちに保守的になり、客として物足りなくなってきます。自分の嗜好をわかってくれ、配慮を感じるのですが、それがかえって刺激をなくし日常化させてしまうのです。自分が求めているものが得られなくなってくるのですね。
年配の男性などは「いつもと同じ」「安心」が理容店を変えない理由なのかもしれませんが、女性の多くはリフレッシュやリラックス、ファッション要素など様々な理由で美容院をよく変えているのではないかと思います。なので、顧客に応じた戦略というのがやはり必要なんですね。当たり前か。で、思うのです。労働条件や人間関係が悪すぎてあまりにも短期間で辞めてしまうのは問題ですが、3~5年サイクルならむしろいいのではないかと思います。
向上心がなくなってきているな、マンネリ化してきているな、惰性が見えてきたな、そう思ったら(自分の店の方針にそわなくなってきたなと思ったら)今後のことを美容師さんと話し合わないといけないと思います。
その結果、退職という結果になるのなら経営者・働く人・お客さんすべてにとってよいことであると思います。
美容師を育ててくれるのはお客様、スタッフが心をこめて持てる限りの技術を発揮すれば、お客様はリピーターとなる。ある経営者の言葉です。
リピーターは大切ですが、客が美容院を変える理由は様々です。失礼がなかったか、技術に問題はなかったかなどの反省は当然必要ですが、客の求めるものと自分たちが提供できるものにギャップがあったのではないか、今後どのような戦略で行けばいいのか、など前向きに考えたらいいと思います。
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