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ちゃんと残業代を払っていれば36協定がなくてもいいのではないか、あるいは36協定の上限時間を超えて働かせてもいいのではないか。

こういった認識はまだ多いのではないか。

けしからん!労基法違反になるということがわからないのか!
まだまだこんなレベルの使用者が多くて困る…

社労士あたりならこんなふうに憤り、またため息もつきたくなるかもしれない。

だが、この「カネを払ってるんだしいいんじゃない?」という認識は、世相をとてもよく反映していて多くの人の感覚に合っていると思う。

解雇をカネで解決というのも、けしからん!カネの問題じゃないんだ!という考えがある一方、1円のカネも手にせずうまいこと放り出された労働者の救済になるという考え方もある。

解雇を争う多くの裁判では、解雇無効となりながらも、結局和解金を払って退職していたりする。解雇を争った会社で働き続けるのはツライもの…

「カネで解決」というところにいきたくなるのもわかる。

でもやっぱり「カネで解決」には反対である。

「カネで解決」である以上金額を争うことになるのだが、採用の際に給与のことを言いだすことさえできない労働者がどうやって「カネの交渉」ができるというのか。

朝の連続ドラマ「あさが来た」のモデルである広岡朝子は、女性の参政権の重要性を若い女性たちに熱心に説いていた。説かれた中には、赤毛のアンの翻訳者:村岡花子もいた。村岡氏は、広岡氏に感化されながらも、「広岡氏のように大上段から思想を説いても理解できる人ばかりではない。自分にできることは10代向けの良質な本を提供し、思想が受け入れられる土壌を耕すことだ」と考え、自分の仕事に打ち込んだそうです。

カネで解決も同じことと言えます。カネの交渉をするだけの土壌が全くないところに、カネの解決策を持ってきても目も当てられないような結果になるだけです。

契約というものを真に理解することもなく、金銭の価値やその意味を問うこともなく、ただ与えられるものを享受するだけの労働者にとって、カネで解決とは荒野に放り出されるものだと思います。労働者側から「カネよこせ」と言えるようになったときが「カネで解決」のときだと思います。

カネの交渉ができないのに安易にカネで解決…という風潮は子どもの火遊びのように危ういものがあります。
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