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イソップ物語の『アリとキリギリス』にあるように、アリは働き者の代名詞である。実際には、数パーセントのアリはふらふらと遊んでいるだけらしいが…

勤勉な日本人あたりは、アリとキリギリスのどっちが好きかと問われたならたいていの人がアリと答えそうだ。勤勉さにやや欠ける私だって、ノー天気すぎるキリギリスよりもアリを好む、というか、道理はアリにあるようにしか見えないので…

しかし、しょせん人間は自分たちの都合の良いようにしか生き物を見ないのだなとも思う。

先日図書館で借りてきた『アリの巣のお客さん』は、アリと共生している生き物について書かれていて、人間界も同じだなと非常に興味をひかれた。働き者のアリといえども弱点があり、そこをうまいことつけいれられていて面白かった。

働き者のアリにとって、自分たちの巣を他の生物から守るのは重要な仕事の一つである。アリは基本的に攻撃的で、自分たちの巣の仲間以外はみんな敵かエサだそうだ。

ところが、そんなアリの巣の中にアリ以外の生き物がいろいろ生息していることがあると言うではないか。

それらの生き物は蟻客(ぎきゃく)や好蟻性生物とよばれていて、共生しているが、アリにとって利益があるものは少なく、ただいっしょに住んでいたり、アリのエサや幼虫などを奪うものが大半であるということだ。

なんだか人?ごとではないような…

でも自分たち以外のものを敵やエサとしか見ないアリのなかで、どうやってそんなうまいことやってるんだろう?

その答えはアリが自分たちの巣を守る仕組みにあるとのこと。

アリはほとんど目が見えないかとても悪い。そのかわり、暗い巣の中でも自由に行動できる。アリは視覚に頼らずにおい(化学物質)や音で仲間同士の交信を行い、巣に危険がせまったことなどを伝えあい、巣を守る。この仕組みはとても強固で、アリに手を出そうとしたほとんどの生物はアリにみつかり反撃されてしまう。

しかし、アリの巣のお客さん(共生者)は、アリの出す化学物質や音を真似て、アリに気づかれないか同じ巣のアリだと思わせて、巣に入り込む。例えばクロシジミの幼虫はオスアリのにおいを真似る。オスアリは自力でエサを食べることができないので、働きアリはついついクロシジミの幼虫にエサを与えてしまう。アリスアブはアリの巣そのもののにおいを身にまとい、アリの巣の壁になりきって、アリに気づかれずにアリの幼虫やサナギを食べてしまう。お客さんの種によって、アリのだまし方は千差万別である。

とっても人?ごととは思えません!!

人間界も同じではありませんか!!

人間界も含め、生物の世界はとってもとっても面白く興味が尽きません。

人間界で共生というと、まるできれいごとのようにせせら笑うリアリストが必ずいるものですが、共生と言っても様々なわけですね。

ところで、単細胞と言えば、思考が単純な人間を揶揄する言葉として使われていますが、実際の単細胞はけっこう思慮深いみたいです。


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