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ノルマとは営業活動において達成しなければならない数値のようなもの、と漠然と思っていたが、実のところ何語なのか、正確にはどのようなものなのかも知らないでいた。ただなんとなく、ノルマが課せられるのは嫌だとかキツイなという印象があった。

この夏に読んだシベリア抑留記にノルマについて書かれていて意外な思いがした。『ノルマ・ビラボートキ』の略で標準とか基準を意味するロシア語である。当時のソ連には、作業種別・地域別・季節別に数百ページのノルマ表が何十冊もあったそうだ。例えば2人で1日に十立方メートルの木材を切り出すというノルマは達成率に応じて賃金が支払われる。(実際は賃金などなく、ただ働きで、得るものは黒パンだけだが)100%が平均賃金、80%なら20%減、120%なら20%増というかんじだ。常時栄養不足だった日本人は70~80の出来で、日本人同士で壮絶陰惨な黒パンの奪い合いもあったようだ。ロシア人と日本人では課せられるノルマに差があり、ロシア人の方が多く課せられていた。(体格、体力によるので)

革命直後は均等的平等精神を目指したが、これは心なき人々を怠惰にし、生産性を低下させた。そのためスターリンは労働の質と量に応じて報酬を与えるノルマ制を確立した。出来高払いである。

ノルマという言葉やその意味(正確かどうかはともかく)を知らない日本の労働者はいないだろう。実際にノルマが課せられているかどうかはともかく、日本の労働者にはなじみのあるものである。求人欄に「ノルマなし」と書かれていると安心したりする。

だが、実際にはノルマらしきものにがんじがらめに縛られているのかもしれない。

スターリンが作り出したノルマが日本社会に根付き定着しているということが非常に興味深い。
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