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『労働判例』の表紙の裏側は労働問題に関するエッセイ・随筆になっています。りべるて・えがりて法律事務所の中野麻美弁護士が「戦後70年と働き手の自由・平等」と題して、女性たちの労働と生活が今もって、憲法や労働基準法が目指した女性解放とは程遠い状態であると書いています。

シングルマザーの実態や、改正労働者派遣法・改正労働基準法のデタラメさ、女性活躍推進法のいかがわしさにも言及しており、労働者側に立った人権主義に基づく仕事をされていることがよくわかります。

真面目で誠実な方だと思います。それだけに、ところどころみられる真っすぐさに危うさが感じられます。

昭和22年に当時の文部省が新憲法の解説のために発行した中学1年生の社会科の教科書から「日本は正しいことを他の国より先に行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません」と引用し、子どもたちは”努力すれば報われる”という信念のもとに学び、成長するに従って性別のいかんを問わずあらゆる場面で力を発揮し社会を支えてきたのです、と書いておられます。

「正しいこと(正義)ぐらい強いものはありません」は最後に繰り返されています。中野さんの信念なのだと思います。

このような信念のもとに弁護士として地道に活動されてきたのだと思います。今一歩、なぜ正しいこと(正義)は強いはずなのに、その正義が地に堕ちているのかをもっと深く追及したらさらに活躍されるのではないかと思います。

勝てば官軍というのは、嫌な言葉ですが一面では真実です。正義は勝ってこそ正義なのであり、負けて地に堕ちればもはや正義ではありません。正義であるからには勝たねばならないということです。正義は勝つ・正義は強いではあまりに牧歌的すぎます。勝てば邪悪が正義となり、負けた正義は邪悪となります。真実はどうであれ、どれだけ正義を声高に叫ぼうと誰も耳を傾けません。

正義は勝つこともあれば負けることもある。負けたから正義ではない、というのであれば負けたことに対しくどくどと苦しい言い訳をしなくてはならなくなります。

あすわか(明日の自由を守る若手弁護士の会)にも言えることで、憲法カフェなどいろんな取り組みをしておりがんばってほしいと思っていますが、なにかきっかっけがあればポキッと折れそうな脆弱さを感じます。

弁護士という法の道を究めた人たちであるだけに何かが欠けているようでとても残念です。

安保法案では多くの若者たちが皮肉にも安倍総理の横暴で政治に目覚め、大々的に反対運動を起こしましたが、昔むかしの安保強行採決のときのように、無力感に陥りやがて政治から経済へ関心が移っていったように、なにか別のものに夢中になって、デモ行進はよき思い出になっていくのでしょうか。


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